あきはママ~薬剤師の子育て奮闘記~

4歳の女の子と26週5日で産まれた874gの男の子、そして今お腹にもう一人。ブログは第二子のことがメインです。妊娠中期、出血。切迫早産→慢性早剥羊水過少症候群(caos)。

帝王切開の麻酔(脊髄くも膜下麻酔と硬膜外麻酔)の違いについて

こんにちは☀️

あきはママです。

 

caosの後の妊娠ではありましたが、、幸い無事に産まれてくれた第三子ふーちゃん。

今回は、せいちゃんの時の帝王切開(緊急帝王切開)とふーちゃんの時の帝王切開の時の違いについて書かせていただきたいと思います。

 

せいちゃんの時は、すでに破水し、陣痛もきている中でしたが、やはりお腹の中で1日でも長く過ごしてもらいたいという考えがありました。

そのため、その日その日の様子を見ながら、帝王切開の日を伺っていました。

 

そして、訪れたその日。

朝に「今日出すよ」と告げられ、午後には手術が行われることになったため、手術の準備もバタバタ。

絶食なんかもちろんできていない状態で、旦那も慌てて駆けつけました。

 

そうして行われた手術で、記憶に強く残っていることといえば、

やはり

NICUのスタッフが大人数同席していたこと』

そして、もう一つ

『手術中に麻酔が切れたこと』

 

帝王切開はそもそもお母さんの意識はありつつ、下半身だけに麻酔をかける「局所麻酔」で行われることが大半なのですが、その「局所麻酔」の中でも、「脊髄くも膜下麻酔」と「硬膜外麻酔」の2種類の麻酔方法があります。

「硬膜外麻酔」は硬膜外に刺した針から持続的に麻酔薬を注入する方法で、技術的に複雑であることと、麻酔の効き具合などを常に監視しておく必要があるため、麻酔科医が手術に同席しなくてはいけないようになっています。

(無痛分娩などで行う、痛みを緩和させる麻酔もこちらの方法です。)

それに対し、「脊髄くも膜下麻酔」は複雑なコントロールが不要な分、麻酔科医がいなくても産科医で行える麻酔ですが、持続的に麻酔薬を注入しているわけではないため、作用時間が短く、途中で切れてしまう可能性があるという欠点があります。

 

せいちゃんの時は緊急帝王切開であったこともあり、麻酔の種類は「脊髄くも膜下麻酔」。

しかも、あの時は、まだ小さいせいちゃんを取り出すために、子宮の上部を切るか底部を切るか、取り出すタイミングなど、全てにとても神経を使わないといけなかったため、どうしても手術時間が通常より長くなっていたと思います。。

そのため、せいちゃんが産まれた後、縫合しているタイミングで麻酔が切れてきてパニックに。。。

痛みの自覚がひどくなる前に、すぐ吸入麻酔(全身麻酔)で眠らせてくれたとはいえ、やはりちょっとしたトラウマにはなりました。

 

 

www.akihamama.com

 

さらに、脊髄くも膜下麻酔は、手術が終わって麻酔が切れた後は、それ以上追加で麻酔を打つことはないため、

術後の痛みがきつかったです。。

ロキソニンなど飲み薬の痛み止めで対処はしますが、手術翌日は、もうほんの僅かに体位を変えるだけでも命懸け。

朝、脂汗をたらたらかきながら、やっと寝返りを打てたと思ったら、午後には「ベッドから起き上がってトイレに行きましょう。」

電動ベッドのリクライニング機能を最大限に活用しながら、自分の人生の中でも上位に入る凄まじいまでの根性を出して、なんとか達成できたといった感じでした。

 

www.akihamama.com

 

ただ、同じように帝王切開をした友人などに話を聞くと

「え?手術の翌日は確かに痛かったけど、そこまで壮絶じゃなかったよ?なんか痛みが出たら自分で麻酔薬入れるスイッチを押したらよかったし。」

と聞き、

え??どういうこと????

と思って、調べていて、ここで初めて帝王切開の麻酔方法には2種類あるらしいと気づきました。

 

そして、ふーちゃんの帝王切開に際しては、術中にまた麻酔が切れることの恐怖、そして術後の痛みがマシなのであれば、、

できることなら硬膜外麻酔がいいなぁ、、と思っていました。

しかし、調べていると、病院によってどちらの麻酔方法を取るかは結構違いがあるとのこと。。

 

ダメ元でもいいや、と、健診の日に硬膜外麻酔はできますか?という話をしてみたところ、

「じゃあ、今回は硬膜外麻酔でいきましょう!」意外なほどあっさり快諾いただきました。

 

私がお世話になった病院では、本来は脊髄くも膜下麻酔が基本で「よっぽど難しい帝王切開であるケースなどには硬膜外麻酔を行うこともある」くらいの認識であったそうなのですが、「まれに患者さんの方から希望した場合は受けることもあるよー」とも言われました。

もう全然まれなケースと思われていいので、ぜひ硬膜外麻酔で!と。

 

硬膜外麻酔にすることで、術前に一度麻酔科医の方に当日の麻酔方法についての説明を受けに外来で赴く必要がありましたが、

逆にしっかり麻酔の仕組みや危険性についてお話を聞けて、すごくありがたかったですし、行ってよかったと思えました。

 

そんなこんなで、、、

前置きが長くなりましたが、ふーちゃんの時の帝王切開は、麻酔科医の先生が一番にスタンバイしていてくれて、まず硬膜外に麻酔を。

この時の注射が痛いという噂を聞いたことがありましたが、予想より全然。

確かにちくっとはしましたが、その程度でした。

 

そして、手術が始まり、痛みや感覚がないのは前回と同様でしたが、今回は定期的に襲ってくる吐き気が何より辛かったです。

どうやら麻酔深度が深まった時?脈が落ち気味になり、吐き気も一緒に襲ってくるといった感じでした。

実際に吐くまでには至りませんでしたが、、痛みはないものの、なんとか早く手術が終わってくれないかな、、といった感じ。

麻酔科医の先生が、慎重にバイタルを見ながらも、時に雑談も交えながら話しかけてくれたおかげで、いくらか気分も紛れることができました。

 

そして、ふーちゃんが誕生。

その後の縫合過程も、最後までもちろん今回は麻酔が切れることなく、意識があるまま終了しました。

 

個室に戻ってからも吐き気がひどく、麻酔でぼーっとしていたため、旦那そっちのけでその日は爆睡してしまったのですが、翌朝、目を覚ました時に前回との違いを最も実感することに。

 

まだ病室も暗いけれど、カーテンの外はうっすら明るい。。

5〜6時かな??と思い、枕元にあるスマホに手を伸ばす。

しかし、なかなか手探りではうまくいかず、仕方なく、半分寝返りのような状態になり、探すとようやく発見。

やっぱり5時台だったか。。。

え??待って???

今結構動いたよね。。。。???

めちゃくちゃ自然すぎて違和感なかった。。。。

全然痛くない!!!!!

 

気づかないレベルの無痛に、逆にドン引きレベルでした。

その後、起床時間になり、看護師さんが来たタイミングでは、もう足についている血栓予防のマッサージ器?は煩わしいから外して欲しいとお願いし、その後また看護師さんがきたタイミング(9時頃)には

「すみません、離床してみてもいいですか?」

ベッドのリクライニング機能なんて全く使わず、ヒョイっと立ち上がる。

 

いやもう何!?この違い!!?前回の苦しみは一体なんやった!!??

ちなみに、硬膜外に繋がっている麻酔のスイッチは最初、痛みなるのが怖かったので、押してはみましたが、その後は全く活用せず。。

午後にはスタスタ談話室まで水を汲みに行けるレベルでした。

その後も順調な回復を見せ、麻酔の針を抜いたタイミング(術後3日目)でも、別にロキソニンもいらず、スタスタ病院の中を歩き回り、規定の入院日数(7日)より1日早く帰してもらいました。

やはり術後1ヶ月くらいは、多少の痛みを感じながらの生活でしたが、個人的には随分回復も早かったように感じます。

 

結論、私の中ではm手術中は吐き気こそあって、大変な思いもしましたが、できることなら絶対に「硬膜外麻酔」がいい!と感じました。

(もちろん、麻酔科医が同席しないといけない難易度の麻酔ですので、事故や危険性は高いので、あくまでも患者目線です。。

担当の麻酔科のドクターの確固たる技術があったからこその感想になりますことご了承ください。)

 

現段階では、このお腹からまた新たな子が出てくるかどうかは分かりませんが、もし、その機会に恵まれた場合は「硬膜外麻酔」を希望しようと思います。

 

ちなみに、、、

よくある「帝王切開」と「自然分娩」どっちが痛い!?という議論について、、、

第一子自然分娩(促進剤使用)、第二子、三子帝王切開を受けてみて、私個人の意見としては、、

やはり「自然分娩」の方が痛かったです。

あんなに訳わからないくらいの痛みを味わうことって人生でそうないですし。。

ただ、術後の痛みがひどい&長いのは断然帝王切開

そんな中、その術後の痛みが麻酔で緩和された今回の手術が一番体感的には楽でした。

 

一人一人の細かいエピソードによって全然その辺りの感じ方は変わってくるので、あくまでも私個人の体験に基づいた意見をまとめさせていただきました。

 

もし、どなたか1人でも参考になったと言っていただければ幸いです。